離婚のための法律情報

母子家庭への行政支援

離婚して子供を引き取って育てていく場合は、行政において、さまざまな支援が行われています。利用できるものは利用していきましょう。知っておくと便利です。

支援機関

福祉事務所

福祉事務所は、社会福祉法第14条に規定されている地方公共団体の事務所で、日本における第一線の社会福祉行政機関です。

同法に1項2項に基づき、都道府県及び市区では、福祉事務所の設置が義務付けられています。町村は任意で設置しています。
また、福祉事務所の代わりに、「市町村の福祉部・福祉課」として設置しているところもあります。

母子家庭については、「母子及び寡婦福祉法」に定められた母子の擁護・子供の育成などを目的として、資金の貸し付けや住宅問題の解消、その他さまざまな福祉制度の適用について、相談に乗ってくれます。

母子家庭等就業・自立支援センター

厚生労働省では、「母子家庭等就業・自立支援事業の実施について」(平成20年7月22日雇児発第0722003号厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知)に基づいて、母子家庭の自立支援を図るため、就業支援策を着実かつ効果的に実施し、母子家庭の雇用促進を図っています。
その1つとして、都道府県・指定都市・中核市(母子福祉団体等への委託が可能)では、「母子家庭等就業・自立支援センター事業」の実施先を設けています。

母子家庭の母等に対して、就業相談、就業支援講習会の実施、就業情報の提供、養育費の取り決めについての相談など、自立支援や相窓口を設けています。

母子家庭等就業・自立支援センター事業実施先
(厚生労働省http://www.mhlw.go.jp/index.shtml参照)


各市町村窓口

児童福祉課、家庭児童相談室、こどもと家庭の相談室、子育て支援課、こども家庭支援センター、保育家庭課家庭児童相談室、こども青少年相談課、子育て健康課、福祉課福祉推進班、福祉課福祉推進班、保健福祉課、こども家庭課・・・など、各市町村によって名称はさまざまですが、母子家庭ないしひとり親の家庭の親と子のための相談窓口を設けています。
自分の住まいの自治体に問い合わせてみるようにしましょう。

こうした窓口は、各都道府県でも設置されています(例.鳥取県子育て支援総室など)。

助成金・手当

児童扶養手当

子供を抱え離婚した場合で収入が低所得の場合、児童扶養手当があります。
児童扶養手当は、国の制度で(負担は国と地方自治体双方)、父母の離婚などにより、父または母と生計を同じくしていない児童について、手当を支給する制度です。

所得制限があり、所得が制限額を超えた場合は、離婚後の生活費としての児童扶養手当は支給されなくなります。
児童1人の場合、9,850円~41,720円で、

第2子については月額5,000円、第3子以降については1人増えるごとに3,000円加算されていきます。
児童2人の場合、14,850円~46,720円
児童3人の場合、17,850円~49,720円

4月、8月、12月4カ月ごとの年3回、4か月分が指定口座に振り込まれます。

申請は、各市町村の児童福祉課などで行っています。

児童育成手当

児童手当は、児童手当法によって定められた制度です。
児童手当は、児童扶養手当と違い、母子家庭やひとり親家庭に限らず、12歳到達後の最初の3月31日までの間にある児童(小学校修了前の児童)を養育しているすべての家庭が対象者となります。
所得制限はありますが、広く支給されています。

平成19年4月1日より児童手当制度が改正され、3歳未満の子供の手当が、従来の出生順位によって異なる支給から、一律10,000円となりました。
3歳以上の児童は、第1子および第2子は、5,000円。第3子以降は1人につき10,000円となっています。

住所地の市区役所・町村役場の児童課、福祉課に申請することによって、2月、6月、10月の4ヶ月ごとに、各々15日に前4ヶ月分を指定金融機関へ振り込まれることによって、支払われます。

ひとり親家庭等医療助成制度

満18歳に達した日以後最初の3月31日までの子供を養育しているひとり親家庭で、その親と子が医療機関にかかった場合に、その医療費を助成する制度です。

方法は自治体によって異なり、窓口で医療証を提示すれば、所定の自己負担額を支払うだけで済む自治体もあれば、いったん医療費を負担して、後日市区町村窓口で領収書等を添えて申請すると、一部の自己負担額を除いた医療費が返還される方法の自治体もあります。
さらに健康保険証とともに「(母)医療証」を窓口に提出することによって、医療費を無料にしている自治体もあります。

申請は、住まいの区市町村役所になります。窓口の名称も、各自治体によって異なり、独立した窓口(ひとり親家庭等医療費助成担当課)を設けているところもあれば、保険年金課を窓口にしている自治体もあります。役所に問い合わせればすぐ分かります。

生活保護制度

一般の助成金や手当による援助では、とても生活できないほど、生活が困窮しているという場合には、「生活保護の制度」があります。生活保護は生活保護法の規定に従って、実施されています。
生活保護の相談と申請は、各市町村の社会福祉事務所で相談するようにします。

福祉事務所をおいていない町村では、町村役場でも申請ができます。

資金貸付支援

母子福祉貸付金

低所得世帯が生活資金に困ったとき、低金利もしくは無利子で貸し付けてくれる制度があります。

母子家庭で、子供を進学させたい、自分も就職のために何か技能を身につけたい、あるいは住んでいた場所から引っ越さなければならなくなった、子供が入院した、その他家賃の支払いなど生活資金に窮した・・・などにより、お金が必要なときに、貸し付けが受けられます。

資金の種類によって、利子も異なれば、償還期間にも幅があります。
いずれも貸付金なので償還する必要があります。無利子か低利率ですが、指定日に償還できない場合には違約金が徴収されますので注意が必要です。
都道府県の社会福祉協議会が主体になって実施しています。

主な用途を下記に掲げておきます。

資金の種類 利用目的 貸付限度額 貸付利子
福祉資金 ■住居の移転に際して必要な経費
■給排水設備、電気設備、暖房設備を設けるのに必要な経費
■就職や技能習得に必要な支度をする経費
■就職や技能習得に必要な支度をする経費
■その他、低所得世帯が日常生活上、一時的に必要な経費
■住宅の増改築、補修・保全に必要な経費
500,000以内
250,000円以内
年3%
修学費
就学支度金
■子どもが高等学校や大学などに就学するために必要な経費
■子どもの高等学校や大学などへの入学に際し、必要な経費
高校:35,000円以内
高専:60,000円以内
短大: 60,000円以内
大学:65千円以内
500,000円以内
無利子
緊急小口資金 緊急的かつ一時的に生計の維持が困難となった場合に貸し付ける少額の資金
■医療費の支払い
■その他やむを得ない理由があるとき
100,000円以内 年3%
(政府広報オンラインのサイト http://www.gov-online.go.jp/index.html より)

居住支援

母子生活支援施設(母子寮)

ただちに公営住宅等の供給が困難で、かつ生活上のいろいろな問題により、子供の養育が十分できない場合に、母子ともに居室を提供してくれます。

近年、特にドメスティック・バイオレンス(DV)借金などの問題を抱えた母子による入居者が増えています。こうした個人情報を守るために、母子生活支援施設については、施設名は公表されても、場所は公表されていません。所得に応じて無料~で、費用が異なります。
施設内には、保育室があったり、保育士がいますので、子供を預けてそこから仕事に出かけることができます。大体20世帯(~29世帯)が一緒に暮らしています。共同生活なので、生活ルールはありますが、生活保護を受けていない人の場合、自動車を持ち、車で勤め先に通うことも可能です。

各市町村の福祉事務所に問い合わせ、相談してください。

公営住宅

公営住宅は、公営住宅法に基づき、事業主体(地方公共団体:都道府県又は市町村)が整備し、管理運営している低所得者向け賃貸住宅です。
公営住宅の家賃は所得に応じて家賃が異なってきますので、母子家庭の場合扶養控除に加えて寡婦控除(母子家庭控除)が適用されますので、家賃がうんと安くなる可能性があります。
入居できれば、民間を借りるのに比べて、住居費はかなり節約できますが、なかなか空室の出ないのが現状です。
各自治体によって、母子家庭・ひとり親家庭に対しては、抽選倍率などに対する配慮などの優遇措置が採られています。

さらに抽せんによらず、空き家が出た場合、住宅に困っている度合いの高い方から、住宅を提供するポイント制(住宅困窮度をポイントで表す)を採用している自治体もあります。ひとり親で所得が低い場合は、申し込みができます。

就業支援

保育園

「認可保育園」の多くは公立で、私立の場合も国や自治体の助成を受けているので、比較的ゆとりある運営を行っています。公立の保育園の保育料については、世帯収入によって大きな差があり、無料~6万円超で設定されています。
公立の保育園は、設備や保育士の人数など、国が定めた認可基準を通っている「認可保育園」ということで、安心ですが、それだけでなく、低所得世帯の場合は、無料になる場合もあります。所得が低い場合には、公立の保育園に預けると、負担は少なくなります。

「認可保育園」の場合は、入園は市町村や区が一括管理し、必要度の高い人から優先的に入園できるようになってます。通常の入園は4月(1月中旬~2月一杯で大体受付終了)ですが、空きがあれば月単位で、途中入園も可能になっています。でもこれはあくまでも空きがあればで、働く婦人が多く、子供が多い地域では、「入園できない」こともあります。

ひとり親ホームヘルプサービス

「ひとり親ホームヘルパー」制度は、あまり知られていないサービスですが、知っていると助かる場合があります。
自治体によって、名称も「母子家庭等ホームヘルパー」というところもありますし、サービスの
内容も違っていますが、家事または育児等の日常生活に支障をきたしている、義務教育終了前の児童(自治体によっては「小学校3年以下の児童」)のいるひとり親家庭に、ホームヘルパーを派遣してくれる制度です。食事の世話や住居の掃除、被服の選択や掃除、育児などの労働サービスを午前7時~午後10時までの2時間~8時間、提供してくれます。自治体によっては、夜間巡回のサービスをおこなるところもあります。

公的機関の管理で行われているので、料金も所得に応じた扱いになります。どこの自治体でも月に利用できる回数(大体月に12回くらいまで)は決まっているようですが、保育園に入園できないときなどに利用することも可能です。

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