お悩み別情報

慰謝料

慰謝料とは

慰謝料とは

慰謝料の金額は、夫婦の協議で決めます。協議できなければ、家庭裁判所の調停、さらに、裁判所の判決で決められることになります。

実際には、請求されている「慰謝料」に対し、早く別れたい方が相手を納得させるために、判決前に和解というかたちで、「解決金」名目で、一時金を支払う場合も多いようです。

慰謝料とは、民法第710条の規定、すなわち「他人の身体、自由又は名誉を害したる場合と財産権を害したる場合とを問わず、前条の規定(不法行為)に依りて損害賠償の責に任ずる者は財産以外の損害に対しても其賠償を為すことを要す。」によって生じるものです。
分かりやすく言うと、精神的・肉体的苦痛によって他人を傷つけた者は、その代償として、お金を支払って、その埋め合わせをするというものです。

精神的苦痛は決して量れるものではありませんが、苦痛の代償を「慰謝料」として、「金銭」で解決を図ろうとするものです。

夫婦生活における暴力や、浮気による不貞行為は、不法行為の典型的なものです。
離婚の原因が「不貞行為」にあたるかどうかで、その後の慰謝料の額と、財産分与に慰謝料を含める場合は財産分与の額に、差が出る場合があります。
暴力は必ずしも、物理的な肉体に向けられたものではなく、言葉によるものも精神的な苦痛を与えたものとして、「暴力」として認められる場合もあります。

実際は、一般的に慰謝料の算定の際には、次のようなことが加味されて決められます。

離婚に至った原因や動機、不法行為の度合い(浮気の頻度)

  • 神的な苦痛の程度
  • 経済状態(資産状況や生活能力)
  • 職業や社会的地位
  • 性別や年齢
  • 結婚年数
  • 別居期間

加害者の動機には、経緯の中で、被害者側の責任が加味されることもあります。

たとえば夫の別居の原因が、妻に家に入れてもらえなかったなどの場合もあります。

このほかに、財産分与の額なども考慮されます。
財産分与の額によっては、慰謝料を含んでいると認められる場合もあるからです。慰謝料の額が、財産分与も含んだ総額である場合も少なくないからです。
財産分与の際は、慰謝料の額を含むのか含まないのかなどについても、しっかり確認する必要があります。

また、離婚の原因としてもっとも多い「性格の不一致」を原因とした場合は、一概にどちらか一方だけの責任にできない場合がほとんです。
こうした場合には、双方の責任の割合によって慰謝料が決められます。
また、やむなき理由で離婚に至っても、常に慰謝料を取れるものではありません。

結局慰謝料というものは、裁判官の自由裁量により、公平の観念に従い、算定するものと受け取った方がいいところがあります。
実際どのくらいの「慰謝料」が取れるのかは、当事者にとっては切実で切実な問題で、これは、支払わなければならない側の立場に立っても、その相場を知りたいと思うのは同じだといえます。

「慰謝料」については、明確な算定基準はないものの、過去の司法統計などによると、財産分与の額も含めて、1~3年の結婚生活で、責任の程度によって、200万円~500万円(うち財産分与100~200万円の推定)くらいのようです。「慰謝料」にについては「婚姻年数」に従って、額は多くなるのが通常です。

第三者に対する慰謝料請求

慰謝料とは、精神的・肉体的苦痛によって他人を傷つけた者(不法行為者)に対し、支払いを請求できるものですから請求できる相手は、配偶者のみには限りません。

婚姻関係にある当事者以外の第三者にも請求でき、たとえば、夫婦の一方の浮気相手、不倫相手になった者に対しても、慰謝料の請求を行うことが可能です。浮気や不倫によって、配偶者の他方を傷つけ、精神的苦痛を与えたことには変わりはないからです。
また、不貞に対する慰謝料は、夫婦は離婚しない場合でも、請求することができます。

どこからが浮気・不倫かというと、裁判上の離婚原因としての浮気や不倫は、各個人のモラルとは別のもので、肉体関係未満は含まれないものとされます。民法770条2項には、裁判所は、「一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる」とあり、実際の判例でも、1回限りの「不貞行為」で離婚を認めた例はありません。

このことは「肉体関係未満」で「1回限りの」の浮気・不倫を許すいうものではなく、あくまで「裁判上の離婚原因として認められる不貞行為」は、「ある程度の継続性のある肉体関係を伴う男女の関係を指す」ということです。

基本的には、夫婦の一方が、異性の愛人と浮気や不倫(不法行為)をした場合には、損害を被った配偶者は、貞操義務に違反した配偶者と異性の愛人の双方に対して、貞操権侵害による精神的苦痛の慰謝料として、損害賠償を請求することができます。

ただし、不貞行為のあった夫または妻から十分な慰謝料が支払われている場合は、既に損害は填補されていると考えられ、第三者に対する慰謝料の請求が認められない場合もあります。

また、不貞行為をした配偶者が、結婚をしていることを隠して異性と付き合う場合もありますが、その場合、愛人は知らなかったことについて過失がないと認められる場合には、第三者である愛人には、慰謝料を請求できなくなります。

逆に、不貞をした第三者を恐喝したりすると、慰謝料を請求できなくなるだけでなく、反対に訴えられ慰謝料を請求されることもありますから、注意が必要です。

嫁姑の関係がうまくいかないことが原因で離婚に至るなども、その親族に対して慰謝料を請求することができますが、実際の場面では、夫婦関係の破綻の原因が、第三者である親族にあることを証明するのは、なかなか難しいものがあります。相手方との話い合いにも困難が予想されます。

嫁姑問題を離婚の原因として、どうしても親族に慰謝料を請求したい場合には、「調停」の場を利用し、調停委員や家事審判官に間に入ってもらって、話し合っていくのがいい方法ではないかと思われます。

夫婦破綻後の異性関係は、不貞行為と認められない

夫婦関係が既に破綻している状態で、その後に夫または妻が異性と性的関係を持った場合には、愛人との不貞行為と、夫婦関係の破綻には因果関係はないものとして、「不貞行為」による慰謝料の請求はできません。
同居中であっても、客観的に見て、既に完全に家庭内別居の状態として判断されれば、「破綻後の関係」とされ、慰謝料の請求が認められない場合もあります。

裁判に持ち込む場合は、証拠が必要になる

不貞行為による慰謝料の額は、精神的な苦痛に対する慰謝料ですので、算定が非常に難しいところがあります。裁判所は、不倫の期間・程度、どちらが不倫に積極的であったのか、異性関係に至った相手を妊娠させたのかどうか・・・などから額を算定し、一般的に50万~300万円というのが多いようです。

暴力による慰謝料場合は、怪我の状態によって、異なります。大体50万~500万円が相場ですが、後遺症による障害まで残すような傷害を負わせた事例では、さらに大きな額を認めた判例もあります。怪我の程度以外には、それに至った経緯(ギャンブルで生活費を入れなくなり、生活が荒れるようになった)、継続性・回数、婚姻年数・暴力に耐えた年数などが考慮されるようです。
夫が生活費を入れないため、妻が働いて生計を支え、過当に生活費を負担してきた場合には、離婚に際して別途に「過去の婚姻費用の清算」として、請求することもできます。

こうした不法行為や暴力に対して、裁判に持ち込んで慰謝料を請求する場合は、証拠が必要になります。証拠の例としては、

1, 暴力で怪我をした場合は医師の診断書
2, 暴力を奮われた時間・日時・具体的な様子などを書き記したメモ
3, 浮気相手からの手紙・本人が浮気相手に出した手紙
4, 写真
5, 日記
6, 通話記録

などがあります。

日時が分かれば、実際に暴力の現場を見た者、あるいは浮気の場をお膳立てさせられた者などの、証人であっても構いません。

一般的に話し合いで「和解」した場合は、慰謝料の金額は100万~200万円になることが多いようです。訴える側は、額に相当するよりも、もっと大きな苦痛を受けたものとして、裁判に持ち込んでも、慰謝料の額は数10万円の慰謝料になってしまうケースもあります。

慰謝料の請求の仕方と支払い方法

不貞行為(不法行為)に対する慰謝料の請求は、不法行為に関する規定が適用されます。民法第724条「不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する」とあり、その事実を知ってから3年以内に行わなければなりません。3年を過ぎると慰謝料の請求はできなくなります。
ちなみに財産分与に関しては、同法第768条第2項但書が適用され、離婚の時から2年を経過したときは、財産の分与について、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができなくなります。

確定していない慰謝料を決めるための請求を行える期間と、判決によって確定した慰謝料の、「支払いを請求」できる10年と、よくごっちゃにして考えている人が多いのですが、分けて憶えておく必要があります。

判決として慰謝料の額が確定した場合は、その決定は、10年、その効力を持ちます。民法174条の2・1項は、「確定判決によって確定した権利や確定判決と同様の効力をもつ裁判上の和解、調停等によって確定した権利は、10年より短い時効が定められていても10年とする」と規定しています。
最後に支払いを受けたときから、10年請求せずにいると、残金についての支払い請求権は消滅してします。自分の親(子供にとっては祖父母)が健在で、離婚後の生活の面倒を看てくれたので、判決で確定した慰謝料の支払いがないのにもかかわず、請求しないで10年を経過してしまうと、親が亡なり援助を失ってしまったので、慰謝料を請求しようとしても、慰謝料の支払いそのものに対する権利を失ってしまいます。

それではただ支払いの請求だけしておけばいいのかというと、そうではなくて、相手に支払いの義務のあることを「承認」させなければなりません。

この「承認」は、口頭でもいいのですが、裁判を起こそうと思った場合には、口頭では証拠になりません。手紙でも、日付を入れて一筆書いてもらったメモでも証拠になりますから、取っておく必要があります。
1番いいのは、わずかでもお金を支払っておいてもらうことです。相手がお金を支払うということは、慰謝料の支払いを相手が「承認」したことになります。そこからまた10年間は、慰謝料の支払い請求権があることになります。

慰謝料の支払いについては、慰謝料の請求を受けた者の過半数は、一括で支払っています。
慰謝料が高額である場合には、不動産による支払いである場合もよく見られます。

当事者の合意があれば、分割で、何回の支払いでも構いませんが、慰謝料を確実に受け取りたいと思ったら、一括で支払ってもらうのが最善策です。
分割払いにすると、途中で支払われなくなる場合もありますし、また、相手が死亡したりする可能性もあります。協議離婚で、慰謝料が分割払いにする場合は、「強制執行認諾約款付公正証書」を作成しておくことが肝心です。

支払われる側が、慰謝料の分割払いを許可する場合は、初回の支払いで、できるだけ多くの額を受け取れるようにするのが賢明な方法といえるでしょう。

「お金の悩み」関連コンテンツ

離婚の専門家検索

お金の悩み

離婚問題相談所モバイル版

離婚問題相談所モバイル版QRコード
離婚問題相談所モバイル版は右のQRコードを読み取るか、こちらをクリックして下さい。
# モバイル版URL:

http://www.rikon-soudanjo.com/i/

運営会社情報

株式会社リーガルビジョン

〒150-0002
東京都渋谷区渋谷3-12-22
渋谷プレステージビル2階 TEL:03-5468-6222
FAX:03-5468-6223

運営会社情報

広告のお問い合わせ
このページの先頭へ